そんなワケで、Rossi自叙伝である。

Pensa se non ci avessi provato

バレンティーノ・ロッシ自叙伝(amazon.co.jp)

以下、感想(ネタバレ含)。
英題は「What if I had never tried it」
伊題は「Pensa se non ci avessi provato」
邦題は「もしも、僕が新たなその一歩を踏み出していなかったとしたら」

ボクが最も興味をそそられたのは、
やっぱり、Honda→YAMAHA移籍に至るストーリー。
第2章で描かれる最初の接触から移籍までの経緯は、
まるで冒険小説のようにスリリングだ。

そして、2004年の開幕戦、想像の斜め上を行く勝利。
ウィニングランの途中でコースサイドにマシンを停め、
その隣に座り込み、膝を抱えてうなだれていたRossi。
彼は感涙に咽んでいたのではなく、心から笑っていた。
まさに「計算通り」な瞬間だったのだろう。

日本での蛮行や、あまりにも無邪気すぎる吐露には
思わず閉口してしまう部分もあるけれど、それでも、
どこか憎めないRossi。愛すべきキャラクターだ。

ハードカバーで約400ページ。
間違いなく一気に読める面白さだ(重いけどね:-p)